中国は「党治国家」?
当協会研究員の高橋孝治が、『日中建築住宅業協議会メールマガジン』(326号)に寄稿しました。以下、日中建築住宅業協議会メールマガジン編集部の許可を得た上で、当該寄稿を転載いたします。なお、禁転載となります。


※本稿において、[ ]は直前の単語の中国語の原文を意味し、初出にのみ付した。
『人民法院報』2026年2月24日付1面に「最高人民法院が実質的な紛争解決の典型案例を発表[最高法発布実質性化解矛盾糾紛典型案例]」という記事が掲載になりました。これによれば、裁判システムと裁判能力の近代化をさらに推進し、公正・効率的・迅速な紛争解決を求める人民群衆の司法ニーズに応えるため、各地の法院は『裁判業務における質と効率の向上及び実質的な紛争解決の促進に関する指導意見[関于在審判工作中促進提質増効 推動実質性化解矛盾糾紛的指導意見]』を深く貫徹し、当事者の訴訟権を法的に保障するとともに、紛争の実質的解決と一回限りの解決を促進する取り組みを進め、一定の成果を上げているとされています。
そして、さらに最高人民法院は、紛争実質的解決のための典型事例を2026年2月22日に公表したとしています。ここでは、この事例のうち一つを見てみましょう。
【事例】2021年2月から2024年8月にかけて、天津市の甲設備設置会社は天津市の乙不動産管理会社からの委託を受け、住宅団地の階段補修や玄関ドア交換など計43件の小規模修繕工事を順次完了させたが、不動産管理会社が一部代金を未払いとしたため、その支払いを求めて人民法院に提訴した。
※本稿において、[ ]は直前の単語の中国語の原文を意味し、初出にのみ付した。
中華人民共和国(以下「中国」といいます)福建省泉州市の公安局が、2025年11月13日に犯罪容疑者に関する懸賞通告を発表しました。懸賞通告とは、重大な犯罪容疑者の行方が分からないなどの際に、広く一般人から情報提供を求め、有益な情報がもたらされた場合には、一定金額の報奨金を出すというものです。今回の懸賞通告は、容疑者の逮捕に貢献を求めるものなので、事実上の「指名手配」と言えるでしょう。
中国における懸賞通告の法的根拠は、「公安機関の刑事案件の処理規定[公安機関弁理刑事案件程序規定]」(1998年5月14日公安部発布・施行(公安部令第35号)、2012年12月13日公安部発布で最終改正、翌年1月1日改正法施行(公安部令第127号))第270条~第272条です。これらの条文は以下のように規定されています。
第270条 重大な犯罪の手がかりを発見し、事件に関連する財産や証拠を追徴し、犯罪容疑者を検挙するために必要な場合、県級以上の公安機関の責任者の承認を得て、懸賞通告を発布することができる。
懸賞通告には、懸賞対象の基本情報と懸賞金の具体的な金額を明記しなければならない。